世界の壁は厚いか薄いか?今回はインター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル2006と第4回メルヘンアニメコンテストのイベントレポートをお送りする。

■インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル2006

2006年3月11日〜13日、各大学・専門学校が一同に会しての合同上映会「インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル」がセシオン杉並にて開催された。今回で4回目を迎えるこのイベントは、インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル実行委員会の主催、日本アニメーション協会・日本アニメーション学会・杉並区の共催、文化庁の後援で行なわれ、今年は国内18校、海外5校の合計23校が参加し過去最高となった。
自主制作アニメーション全体からすると、やはり時間が有効に使える学生が制作した作品の本数が圧倒的に多いため、この上映会を契機に学内外で評価を得る事になる作品や、国内外の各コンテストで既に高い評価を得たりしている作品が見られる等、各校の作品の動向を一挙に把握出来る良い機会である。

Dプログラム、東京藝術大学上映後に登壇した青木純氏。ネトアニでもお馴染みの「コタツネコ」他、計5作品が上映された。

Eプログラム、東京造形大学上映後に登壇した在学生達。右から3人目は「おばあちゃんの作業部屋」の中田彩郁氏。今回のポスターやパンフレットで使用されたイラストも担当している。
またBプログラム、多摩美術大学では昨年の同大学卒業制作展以来となる藤田純平氏の40分にも渡るファンタジー大作「BIBLIOMANIE」も上映されるなど話題作も揃った。
なお、4月28日〜30日に京都ドイツ文化センターでも行われるようなので今後もサイトを参照されたい。
インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル公式ウェブサイト
http://www.icaf.info/
■第4回メルヘンアニメコンテスト

そして翌週となる2006年3月17日〜19日は岐阜県高山市にて財団法人岐阜県産業文化振興事業団主催の飛騨国際メルヘンアニメ映像祭が飛騨・世界生活文化センターにて開催された。プレイベントを含めると5回目となるが、イベントの1つとして行われているメルヘンアニメコンテストは4回目を迎え、毎年国内外から作品が応募され年々レベルがあがっている。今回は31ヶ国から180作品が寄せられた。

審査委員のアニメーター・小田部羊一氏
「世界中から作品が集まって充実しておりレベルが高い。世界でも有数の作家が応募してきており、日本でも有数のコンテストで受賞している作品でも落選している。」
受賞作品は先に発表となっていたが、ネトアニでもお馴染み「二二九」の丸山薫氏が「吉野の姫」で柿とバラの町・大野町賞、「コタツネコ」の青木純氏が「将棋アワー」で審査委員特別賞である。あの山村浩二氏や今年のアニー賞の短編部門で受賞したBill Plympton氏の作品もある中で大健闘だ。
| 受賞作品 |
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最優秀作品賞 |
作品の上映の前に、トークショーを行っていた声優の三石琴乃氏が丸山氏の作品を美少女戦士セーラームーンの月野うさぎ、青木氏の作品を新世紀エヴァンゲリオンの葛城ミサトでそれぞれ紹介するなどで会場を沸かせた。
次回については以下を参照されたい。腕に覚えのある人は是非とも奮って応募してみよう。
飛騨国際メルヘンアニメ映像祭公式ウェブサイト
http://www.hida-anime.jp/
今回から入場料が無料となり当映像祭は地域に根付きつつある。しかし、イベントの方向性に関してまだまだ模索中のようでもあった。インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル2006最終日の上映終了後に各実行委員が登壇したが、初回からメンバーとして参加している株式会社エヌジーシーの城戸孝夫氏(前々回のレポート内「自主制作アニメーションの将来的可能性」で司会)は「海外の業界・行政の支援状況からすると国内はまだまだお寒い状態である」と述べた。
この2点のイベントに関しては幸い多くの支援の下で開催されている。メルヘンアニメコンテストの受賞者のように、国内は元より世界へ羽ばたく作家のサポートのためにもより一層の支援が望まれよう。
現在5月に行われる韓国のソウル国際マンガアニメーションフェスティバル(以下SICAF)2006と6月に行われるフランスのアヌシー国際アニメーションフェスティバル2006のノミネート作品が各サイトで公開されている。ネトアニでも以前インタビューを行った吉浦康裕氏の「ペイル・コクーン」がSICAFに、御影たゆた氏の「鉄路の彼方」がアヌシー国際アニメーションフェスティバルにノミネートされているなど日本のクリエイターの活躍が目覚しい。
そしてこの8月には2年に1度の祭典、第11回広島国際アニメーションフェスティバルが開催される。今年もまた熱い夏になりそうだ。
協力:インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル実行委員会、財団法人岐阜県産業文化振興事業団
(取材・文・写真 / 真狩祐志)









