【2】意外なところにあの制作ソフトが
今回の特集にキーワードを設定するとしたら期待通りにFlashも含まれるが…。大方の読者にとって「想定の範囲“外”」だと思う。



連載の始まった「ブリキ帝國」が好評、塚原重義氏のブース。昨年「ウシガエル」で第4回東京アニメアワード公募部門日経キャラクターズ!賞を受賞している。
塚原重義氏 http://anime.livedoor.com/theater/1.html
「レトロフューチャーです。自分の世界を立体化しました。電柱と道路標識も欲しかったんですけど。メカ・背景美術・キャラクターデザインとか短編・長編制作をやりたいです。おもちゃとかの立体物もいいですね。」
ひと目見て誰のブースなのかが分かり易い。一貫した世界観に迷いのなさを見た。



デジタルクリエイターズコンペティション2005で金の翼賞、半崎信朗氏のブース。
半崎信朗氏
「デザインとしてのアニメーションをイメージ。音楽が好きなので、仕事ではPV制作などをやりたいと思っています。自主制作では今までのように自作の音楽だけでなく、ミュージシャンとのコラボレーションもやりたいことの1つ。最終的な目標は作家です。」
翌週の3月28日にはデジタルクリエイターズコンペティション2005の受賞者を対象の、平成17年度経済産業省クリエイターズ人材育成支援事業研修プログラムで制作した同氏の「ヴェルクマイスター」が渋谷Qフロントの大型ビジョン「Q's EYE」で流された。
参照:若きクリエイターの明日はどっちだ!? デジタルクリエイターズコンペティション2005



「鉄路の彼方」がアヌシー国際アニメーションフェスティバル2006にノミネートされている御影たゆた氏。ブースでの販売にもコピーになっていた。
御影たゆた氏 http://tayuta.at.webry.info/
「DVD作品集のプロモーションです。旧作も全て出して、制作の節目としました。今後は携帯端末への展開を考えています。」
先に行ったインタビューでは語られなかった作品の公開先への具体的な言及がなされたのが興味深い。
参照:影絵、それとも版画!? 「こういうアニメが見たいけど、無いから、自分で作った」 クリエイター御影たゆた氏インタビュー



1番人気は吉浦康裕氏。「ペイル・コクーン」のDVDにサインも入るとあって行列も出来た。売れ行きは写真の通り。同作はソウル国際マンガアニメーションフェスティバル2006にノミネートされている。
吉浦康裕氏 http://www.studio-rikka.com/
「作品の本編を露出しました。作品を見てもらってナンボですので。今は請け仕事と自主企画の両方を行っています。新しく且つ面白いものを作って行きたいです。」
DVDの販促に的を絞っていたので、各ブースのコンセプトの中では非常に明確だったとも言える。第2回東京アニメアワードで前作「水のコトバ」が公募作品アニメ作品部門優秀作品賞を受賞しているが、満を持しての出展だったという事でもある。
参照:「作品を見たときのブルっとくるエモーションを、自分の作品でも見た人に味わってもらいたいという気持ちが大きいですね」 クリエイター吉浦康裕氏インタビュー



Tシャツの展示が特徴的なブースの岡山進矢氏。朝日新聞土曜日版「be」内「be between」のデザイン・イラスト他、幅広く活躍。
岡山進矢氏 http://eg.m78.com/
「グラフィックデザインやキャラクターの提案からアニメへとシフト出来たらと思います。アニメ制作者とのコラボレーションですね。アニメに関わらずグッズや出版と多岐に展開したいです。競合よりは協調路線です。」
アニメーション制作を主たる生業としていないクリエイターのアプローチが新鮮だった。



クレイアニメ「KOUGAN」の受賞が多かった写楽のブース。同作は昨年の第4回東京アニメアワード公募部門で審査員奨励賞も受賞している。
写楽 http://www.geocities.jp/xkepzokx/
(福地勲氏、黒石亘氏)「道場をイメージしました。和食の看板とか提灯で祭りの感じも表現しています。商業アニメとは違う土臭さとか心意気を感じ取ってくれるといいですね。毒々しくダークで笑える自分達のテイストを生かした仕事をして行きたいです。」
道場なんだけどむしろ縁日という不思議な空間が演出されていて味わい深かった。黒石氏は「KEPPEK密造films」としても活動している。



最後は「ALWAYS 三丁目の夕日」が受賞ラッシュだった白組所属のクリエイター、花房真氏。各展示の中では一番気合の入ったブースの仕上がりになっているのが分かる。1月19日に発売されたゲーム「RULE of ROSE」のムービーがアヌシー国際アニメーションフェスティバル2006にノミネートされている。
花房真氏 http://www32.ocn.ne.jp/~garbage/
「ブースは、SFチックな未来の料理店をイメージしました。厨房の未来食材とかのごちゃまぜ感的に、過去の作品をまとめて展示しました。未来厨房らしく、メーターや換気扇等をSFチックに配置して雰囲気を出しています。キャラクターデザインやゲーム等の多展開が出来たらと思いますね。」
中央の写真、モニターに映っているキャラクターは実はFlashでのオーサリング。コントローラーの各ボタンによって反応を得られる。コントローラーは裏に設置されたPCに接続しているとの事だった。

花房氏の所属する白組のブースは、クリエイターズワールドの真向かいにあった。ここからは今回、企業ブースとして出展の歴代の出身者達のブースを探訪してみよう。









