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ちぃインタビュー

「アホかわいい」21世紀のメルヒェン mofu☆mofu3

livedoorネットアニメにて「mofu☆mofu」連載中のちぃ。今回、新たに「mofu☆mofu」第3話と、バックナンバーとして「ササクレパンダ」「mofu☆mofu英語バージョン」を発表した。キャッチーな音楽とかわゆく切ないキャラクター、中毒性のあるフレーズ、凝縮して爆発する密度の高いストーリー展開で全国のちびっこ諸君、お母さん、女の子、ひいては感度の高い若者やおじさん諸氏、乳児のハートまで鷲づかみにしている、ちぃさんに緊急取材を試みた。

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<ちぃプロフィール>
イギリス・スペインの大学美術学部を卒業後、Web広告、子供服デザインの仕事を経て、2007年よりフラッシュアニメ作家として本格的に活動スタート。livedoorのネットアニメに連載中の「mofu☆mofu」を始め、その親しみやすく可愛らしいキャラクターが若い女の子を中心に人気上昇中。

ちぃ
http://anime.livedoor.com/theater/23.html
vitamin+chi− ビタミンチー
http://www.vita-chi.net/


【1】クリエイティブの原点

−フラッシュアニメを作るようになったきっかけを教えていただけますか?

ちぃ 仕事が子供服・ベビー服のデザインなので、ずっと子供とか赤ちゃん向けの1頭身・2頭身のキャラクターを作っていました。そういうキャラクターを作っているうちに、柄としてのキャラで使い捨てで終わってしまうのではなくて、もっと世界観をふくらませて、このキャラにはこういう世界があってお母さんがいてお父さんがいて友達がいてみたいなことを自分の中で無意識にどんどん進めてしまって、それがたまりにたまって、出てきてしまったという感じです。

−そして初めて作った作品が「mofu☆mofu」?

ちぃ そうです。

−それを見たときの周りの反応というのはいかがでした?

ちぃ あ、なんか、いいねーというか(笑)。周りといっても自分の友達とかには見せてなくて、初めはネットだけでポッて置いてみたんですけど、意外と反響が来て、1話だけで終わるつもりだったんですけど、続きを見たいという反響がいっぱい来たので、作ってみようかなという気になってきました。

−1作目からすごくクオリティが高いと思うんですけど、これは全部独学で作られたんですか?

ちぃ はい。

−フラッシュアニメに限らず、「ものづくり」がお好きだとお聞きしたのですが、ご自身のクリエイティブの原点はどこにありますか?

ちぃ 「mofu☆mofu」の世界って自分の子供時代そのままなんです。ちっちゃい生き物とかが好きで、ネコを拾ってきてお母さんにダメと言われたり、そのままなんです。妹と「ごっこ遊び」するのが大好きで、動物飼っちゃいけないと言われていたので、ダンゴムシをいっぱい集めてきて、パパダンゴちゃんと、ママダンゴちゃんと、コダンゴちゃんと、絶対家族じゃないようなのを3サイズそろえて、石の枠の中に放牧したりして(笑)、そういう遊びばかりしていたので、そのまんま子供の世界というか、子供から見た世界ですよね。

−子供時代はどんなマンガとかアニメを見て育ちましたか?

ちぃ あんまりアニメを見せてもらえない家で、「世界名作劇場」しか見ちゃいけなかったんですよ。なので、小学校高学年ぐらいまではほとんどそれしか見ていない。その反動で後で見たくなったというのがあります。でも、今でもあまりアニメとかマンガ、人より見てない方なので、まさか自分が作ったりするようになるとは思ってもみなかったです。

−イギリスとスペインの大学の美術学部のご出身だとお聞きしたのですが、そちらではどんなことを学ばれたんですか?

ちぃ 向こうでは、商業デザイン学部というところで商品デザインの勉強をしてきました。パッケージデザインとか、コピーとかを含めた広告的なことですね。

−「mofu☆mofu」にも海外の経験というのは入ってますか?

ちぃ やりたい放題なとこは(笑)。日本だとまず苦手なことを克服するという感じなんですけど、海外だと得意なことを伸ばすのが先決、という感じでした。だから、好きなことばっかりやっていて。これが描きたかったらこれ描け、みたいなノリだったので、その精神は息づいてますね。

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【2】クリエイティブの秘密

−キャラクターはどうやって思いつきますか?

ちぃ なんか、ふとした瞬間に(笑)。勝手に描いているんですよね。手が。電話とかして、10分ぐらいすると100体ぐらいこんなキャラが紙に描かれていて。所狭しとぎっしり並んでいる感じで。仕事中とかも、何か考え事してたらキャラが紙を埋め尽くしているんですよ。その中から自分が気に入ったものをたまにビリッと破って連れて帰るという。

−ストーリーや世界観みたいなものも普段から考えてらっしゃるんですか?

ちぃ 妄想ですね。もう、すべて妄想です。自分がこのキャラ見つけたらたぶん家に連れて帰る、とか。そしたら絶対お母さんに怒られる、とか。自分だったらこうなるだろうなというのがそのままストーリーになっていっています。

−ストーリーは作ろうというよりも、勝手に動き出すという感じなんですね?

ちぃ ええ。

−作品を拝見していてすごく子供だとかどうぶつが好きな人なのかなと思いました。

ちぃ 自分が子供が好きっていうよりは、(私の)精神が子供なんですよね。あまり子供自体と触れ合ったことがないので、好きなのかどうかわからないですね。どうぶつとかはすごい好きです。

−子供の世界が好き?

ちぃ 子供のありえないようなことを考え付く想像力が好き。「mofu☆mofu」を見た子供のお母さんがよくメールをくれて、自分の子供が「mofu☆mofu」にハマっていて、お風呂上りに毎日おしりを見せて、「ここにモフモフいるよ!」みたいなことを言ってくるらしいんですよ(笑)。トイレ行ったあとは「くさいおしりはぶらっくモフモフ!」みたいなことを言ってくるらしいんです。そういう子供心みたいなのが好きなんです。

−作品を拝見していて「ばかばかしいほどかわいい」「アホかわいい」ということを思ったのですが、笑いとかユーモアはどんな感じのものがお好きなんですか?

ちぃ ばかばかしいものが好きですね。子供が何気なく言ったようなもの。赤ちゃんとか、ちっちゃいどうぶつとかって、見ているだけで面白い。面白いことしようとしてるわけじゃないけど、転がっただけで面白い。そういうところを捕まえたい。存在自体が面白いというところです。

−セリフのしゃべり方とかも面白いんですけど、あれって自然にしゃべってらっしゃるんですか?

ちぃ 二頭身のつもりでしゃべるとああなります(笑)。

−出てくる女の子とか、モフもそうですけどみんなちょっと切ない表情をしていますね。何かを探しているとか、何かの「不在」とか。

ちぃ 「切ない好き」です(笑)。切ないのがあるからバカさが映える、みたいな。

−制作のモチベーションというのはどこにありますか? ずっと高いテンションで作っておられるんですか?

ちぃ ずっと低いテンションなんですよ(笑)。孤独で細々やってるんで。最後の最後にならないとできない人なんです。宿題は夏休み最後の日まで置いとく人みたいな感じで。全然なかなか進まないです。だから、誰かからメールとか絵をもらったりしてその度に一回一回スイッチが入るんですけど、なんかまたダラダラしている自分がいるという。

−自分の作品をどういう人に一番見てもらいたいですか?

ちぃ 親子と、女の子…ですね。小・中学生の女の子って、たぶん、ぬいぐるみを枕元に置いておきたい年頃ってあるんですね。そういう世代の子と、あとお母さんと子供が一緒に見て、一緒に踊ったり一緒に歌ったりしてほしいです。

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【3】モフの音楽、その中毒性

−「mofu☆mofu」は音楽がとてもキャッチーな作品だと思いますが、これはどうやって作られたのですか?

ちぃ ネットでcrunchさん(注)が配信してたのを「これ使わせてください」とお願いして。それに歌詞を付けて。歌は私ともう一人、ネットで知り合ったヒナさんと歌っています。(注:「mofu☆mofu」の曲は3人がネット上で知り合い、実際には一度も顔を合わさず合作した)

−毎回、違う曲で「アホかわいい」を実現しているところに感動します。毎作、全く違う曲で作るというのは大変じゃないですか?

ちぃ 自分がすごく新しい物好きなので、常に新鮮な物を求めてしまうんです。作り終えた頃には早く次の曲で次のストーリーやりたくて仕方ないんですね。自分が見る立場になってもすごい飽きっぽいんですよ。最初の3秒面白くなかったらすぐ「×」押して閉める、みたいな。最初から新しい音を鳴らさないと3秒後には閉じられる、ぐらいの気持ちで作ってます。

−「mofu☆mofu」は何回見ても面白くって、私、相当見てるんですけど、その度に笑っちゃうんですよね。これって何か中毒を起こさせる秘訣みたいなものがあるんですか?

ちぃ 1シーン1シーンをすごく短くしているので、じっくり1シーンを見れないようにして、詰め詰めにして、よく見えなかったところをもう1回リプレイで見ていただくというような感じにしてます。そこはちょっと意図的にしてます。あと、同じフレーズを繰り返しているから耳に残るのかもしれない。よく「洗脳されました」とかメールがくるんです(笑)。曲が洗脳系なのかも。

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【4】新作について

−「モフ3」はどんなストーリーですか?

ちぃ ぶらっくモフモフというちょっと反抗期のモフモフが出てくるんですけど、白いモフは2歳で、ぶらっくモフは3歳という設定なんです。子供のちょうど第一次反抗期で「イヤダイヤダ」とか、何しても「フン!」ってするような年頃が3歳ってことで、それをぶらっくモフモフにして、でも「ホントにワルイやつなの?」みたいな。

−「mofu☆mofu」以外にも今回、バックナンバーにて「ササクレパンダ」と「mofu☆mofu英語版」をリリースされました。ササクレパンダを作られた経緯は?

ちぃ (ぬいぐるみの)パンダを見ていたらふいに動かしたくなって、衝動的にです。実験的にチョチョッと1日で作ったんですけど、意外に周りの反応がよかったので、ああいうのもまた作ってみたいと思います。

−英語バージョンを作られた経緯は?

ちぃ あれは、ちょっとひどい発音なんですけど(笑)。せっかく作ったので、いろんなところで見てもらいたいと思って。

−「mofu☆mofu」も「ササクレパンダ」も独特のテンポがありますよね。この「間」はどこで身についたものですか? 音楽などやってらしたことがあるんですか?

ちぃ 音楽は、ピアノをやってましたね。でもあまりちゃんとやってないです。あとミュージカルみたいなのをやったことあります。歌と踊りを少し。

−関西ご出身だということは自分の作品に何か影響を与えていますか?

ちぃ お笑い的要素ということですか? んー、お笑いだと「笑い飯」とか好きですけどね(笑)。なんか、子供みたいなのが好きなんですよ。

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【5】ネットアニメついて

−ちぃさんは「livedoorネットアニメ」への投稿から金賞を受賞され、「先生」になられたわけですが、ネトアニとかネットで流れるアニメについてどんな印象をお持ちですか?

ちぃ ネットアニメは慌しい今の世の流れにすごく会っていると思います。時間が無い人も、ちょっとした気分転換に見れるじゃないですか。のまねこでおにぎりが踊ってるのを初めてみたとき、気分が不思議とワクワクしてきて、「わー私もこういうのやりたいかも」って漠然と思ったのを覚えています。あっという間に気分リフレッシュしてにっこりモードにしちゃう、そんな力がネットアニメにあると思っています。

−ラレコさんの「やわらか戦車」についての印象はいかがですか?

ちぃ やわらか戦車さんは、「mofu☆mofu1」が完成した頃に知ったのですが、あ、この作者さん私と趣向が似ているんじゃないかな!!と思いました。歌物で、一等身で、まるくてしろくてやわらかいとこまで似ていたので、遠い親戚じゃなかろうか!と妙な親近感を感じました(笑)。見てくれる方からも、よく「戦車さんとモフとどっちがやわらかいの?」とか、「戦車とモフ戦わせたらどっちが強いだろうね?」とか聞かれます。私にもわかりませんが、モフは幼児なので戦うすべを知らないでしょうし、戦車さんも退却するでしょうし、戦い自体、始まらないと思います。私はいつも「や〜わらっかせんしゃに♪おててをあわせ〜♪あやかりたいっ!あやかりたいっ!」と歌っています。足元にも及びませんが、やはり憧れの先輩であります。

−「livedoorネットアニメ」で他に気になる作品・作家さんはいますか?

ちぃ 趣味がギャグ物に偏っていますが、谷口崇さん、月見堂さん、みやかけおさん、Yadiwebさんの作品が好きです。これだけ素敵かつ芸術的にバカバカしい作品(褒め言葉です。)が並ぶのは、テレビではありえない事で、良い意味でネットならではだな〜と思います。キャラクターが好きなのは森の安藤さん、くりぐまのみよちゃん、ネットマンのぶさいくまん、花山院の眼鏡男子です。マニアックですか?!あと方言萌えなので、ビリッチさんも気になるこの頃です。

(取材・文・構成 白井健太郎)

更新スケジュール

2008-05-20:
プロ作品【ラレコ先生作品】公開予定!
2008-05-27:
プロ作品【うもとゆーじ チョップスティック1】公開予定!
2008-06-03:
プロ作品【ホシノ☆オニオン3】公開予定!
2008-06-06:
プロ作品【さかな&ねこ5】公開予定!
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