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ゆく10年?くる10年?変化と激動の2006年

Motion Award 2006で締めくくられた10周年のその先へ

今月中旬、12月15日から3日間に渡ってラフォーレ原宿で開催された「Motion Award 2006」。今回はその3日目である17日のFANWORKSセミナーの模様も交えてお届けする。

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Motion Award公式ウェブサイト
http://www.motionaward.net/

FANWORKS in Motion Award 2006

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展示。左は外壁の「葉ノ香」と「やわらか戦車」。右は内部の「暗黒キャット」と「男女」。

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セミナーの様子。壇上に上がる機会自体が滅多になくて貴重な森野あるじ氏による「葉ノ香」のメイキングから。制作で使用した絵コンテやFlash8のグラフィック機能について。この後の作田ハズム氏による「暗黒キャット」のメイキングも基本的に制作姿勢は同じ。

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第2回吉祥寺アニメーション映画祭でも受賞の松下藍氏による「男女」のメイキングから。こちらは実写合成を使用している。ロボットの着ぐるみのダンサーをブルーバックの前で演技させ、取り込んで1枚1枚マスク抜きという気の遠くなる作業。また、作中のミラーボールは3Dソフトの3ds MAXを使用しており、それらや他の写真をAfterEffectsやPremiereで編集して完成させている。FANWORKSは「男女」をミウラ氏のと計2パターンを制作した。

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連合軍の壇上挨拶。「やわらか戦車」に関して連合軍ブログよりもいち早く今後の「退却」が語られた。もちろん秋葉原エンタまつり2006東京コンテンツマーケット2006とは異なる内容だ。

【1】10周年

今年のFlash、例によってアニメーションにまつわる環境に関しての総括をしておくと、言うまでもなくやはりYouTube等を受けて各社がこぞって参入した動画配信・共有のブレークだ。気づいている読者も多いとは思うが、このネトアニもFlashで制作された作品に関してもいわゆる動画の形式で配信する比率が高まっている。画面中央に「Click to Start」と表示されている作品は従来のFlashアニメーションの形式であったswfファイル単体ではなく、動画配信に則したflvファイルを読み込んで使用しているのだ。

ここでまた誤解のないように注釈をつけておくと、画面中央の「Click to Start」もその仕様なのだがflvファイルを閲覧するためのインターフェースはswfファイルなので、例えばflvファイルの再生中に画面の一部をクリックして別のflvファイルを呼び出して切り替える等のギミックを仕込む事も可能であり、これまでのFlashのありようが動画配信で損なわれたわけではない(以前は、リーバイスの特設サイト「N3BP」用に制作された真島理一郎氏の「スキージャンプ・ペア リーバイスカップ2007(2004年公開)」他でもその手法が採られたが、テレビCM等をいわゆる動画という形ではなくフレーム数を半分にしたりしてswfファイルでの配信を行うケースもあった)。

またテレビへの進出も目立った。「やわらか戦車」のようにマスメディアに取り上げられるだけでなく、蛙男商会の「THE FROGMAN SHOW」のようにテレビシリーズ化もされた。これまでもFlashが使用されて制作されたテレビアニメは存在しなくもなかったが、これほどまでにFlashで制作された事がキーワードになった年もなかった。これはネットの1個人の制作が発端である事が下地になっているかいないかの違いでしかないが、クリエイターのサクセスストーリーという背景環境の観点からしてもその方が話題性を前面に出しやすい。確実に後押しになっている。また、個人でもテレビで放送される事も含めて他の媒体での使用を視野に入れて制作する事と、flvに限らず他の動画形式に変換する事に慣れておくのは無関係ではない。

ちなみに昨日28日(29日深夜)にTOKYO MXで始まったが、それを皮切りに地方のUHF数局及びBS朝日で順次始まる「ショート DE アニメ魂」では月見堂氏の「花山院ですが何か?」も放送されるのでチェックしてみよう。

このようにデジタルアートフェスティバル東京2006の「Adobe Presents トーク&セミナー」で触れられたような最新事例を含め、ソフトの原点でもあるアニメーション制作でも脚光を浴び、更にはブロードバンド化が始まる以前の前半5年間の時期には一般ユーザーには思われもしなかった実写映像までも視野に入ってしまう動きが昨年から今年にかけて起きた。よってこの10周年・2006年はあらゆる機能の好例を後世に残した年として思い返される事になるかも知れない。

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写真:右は第一興商のカラオケ「DAM」の端末。Flashがプラットフォームとして搭載されている。他、携帯電話やPSP等のデバイスも展示されていた。

【2】5年間

インディーズアニメーションからの観点についても述べておこう。今年は吉浦康裕氏の「ペイル・コクーン」と御影たゆた氏の「鉄路の彼方」、ロマのフ比嘉氏が監督した「警察戦車隊 TANK S.W.A.T. 01」のDVD発売があった。一方で3年前から年末毎にDVDを発売していた真島理一郎氏の「スキージャンプ・ペア」の映画公開もあった。彼らのそもそもの基点は2002年である(2002年が重要な年である事は第18回CGアニメコンテストでも記した通り)。デジタル・スタジアムのアウォード2002収録も兼ねた年末イベント(デジタルアートフェスティバル東京が始まるのは翌年から)でも「水のコトバ」と「スクリーンの幻」をそれぞれ披露した吉浦氏と御影氏のDVD発売へのプロジェクトはその頃から動き始めたものだったし、ロマのフ氏は同年に制作した「URDA」後を見据えて動き、自身の活動10周年として今月22日に「CATBLUE:DYNAMITE」を公開した。真島氏に至っては作品の年代背景を予めオリンピックイヤーのトリノに設定していたので言うまでもない。

また現在「FREEDOM」で監督をしている森田修平氏は昨年「カクレンボ」のDVDを発売しているが、これはコミックス・ウェーブがプロデュースしたシリーズの第1弾である。同年に第2弾になる粟津順氏の「惑星大怪獣ネガドン」、そして第3弾が今春の竹内謙吾氏の「はなれ砦のヨナ」だった。これもまた2002年の新海誠氏の「ほしのこえ」後の動きとして上記ともシンクロする。ちなみにその流れとも間接的に繋がっていくが、Spooky graphicも「Pooky's」で制作支援を受けている動画革命東京の作品が前出の「ショート DE アニメ魂」でも紹介される。

以上、簡単ではあるが「10周年」と「5年間」の2点を軸と捉えて総体的に振り返ってみると、そのように仕掛けられたかの如く見事に2006年に照準が定まっていた感がある。来年もネットとリアル、軽量コンテンツと重量コンテンツの狭間で揺れながら物事が動いていくだろう。ただ、詳しい事が今後どうなるかはこれからのお楽しみだ。

協力:アドビシステムズ、フリフリカンパニー

(取材・文・写真 / 真狩祐志)

更新スケジュール

2009-01-13:
プロ作品【ホシノ☆オニオン5】公開予定!
2009-01-27:
プロ作品【ポピエンヌ1】公開予定!
fanworks
supported by FANWORKS
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